このページの先頭です

当サイトについて

コラム一覧 個人再生とはどのような手続き?他の債務整理との違いとは

個人再生とはどのような手続き?他の債務整理との違いとは

96view

2018.01.16

個人再生には3つのメリットがある

債務整理による資産や資格の剥奪を免れることができる

自己破産の申立てをして、免責許可の決定を受けた場合、ほとんどの資産を失うだけでなく、弁護士・公認会計士・税理士・宅地建物取引士・生命保険募集人などの公的資格を喪失します。また、民間企業の取締役や監査役を辞任する必要もありますし、警備員の仕事にも就くこともできなくなります。

しかし、個人再生の申立てをして免責許可の決定を受けた場合には、ほとんどの資産を失うこともなく、公的資格を喪失する心配もありません。

免責不許可事由のある人でも、債務整理をすることができる

自己破産の場合、クレジットカードによる過大な金額のショッピングや、クレジットカードのキャッシング枠を使って借金をして、競馬や競輪などのギャンブルによって借金返済ができなくなった人などは、法律の定める「免責不許可事由」に該当してしまい、自己破産の申立てをしても免責許可の決定を受けることができません。

このため、借金を滞納したままクレジットカード会社などから返済の督促を受け続ける状況が続いたり、債務者が保有している資産を差し押さえたりするなどの手続きをとられてしまいます。

一方、個人再生の申立てをした場合には、債務残高のうち一定金額を分割返済しなければならないため経済的負担は大きくなりますが、免責不許可事由は問題とされません。

このためギャンブルや遊興費で借金を作ってしまったことにより、自己破産の申立てをしても免責許可を得ることが難しい人であっても、個人再生の申立てをすることによって、経済的再建の道が開かれることになります。

住宅ローンを残した自宅の競売を防ぐことができる

住宅ローンを購入して住宅ローンを抱えた人が自己破産を申立て、免責許可の決定を受けた場合には、自宅は住宅ローンの債権者によって競売にかけられてしまい、自宅を手放さざるを得なくなるケースが一般的です。

しかし、個人再生の申立てをしたうえで、再生計画に「住宅資金特別条項(住宅ローン条項)」を記載すれば、原則として住宅ローンだけは以前と同じく返済を続け、それ以外の借金を個人再生手続きによって整理することによって、自宅を手放すことなく経済的再建を目指すことができるのです。

債務整理の主な方法

自己破産

債務整理の方法としてもっとも知られた方法が自己破産です。自己破産の基本的な考え方は、自分の残っている資産をすべて債権者に差し出し、これを裁判所が選任する破産管財人が各債権者に平等に分配し、それでも返済できなかった借金については裁判所の免責決定によって債務の弁済義務を免責されるというものです。

ただし、20万円に満たない資産については債権者に差し出さなくてもよいと認められています。債務者の日々の生活手段を奪わないことが目的です。

なお、自己破産の場合は、著しいショッピングなどによる浪費や、競馬や競輪などのギャンブルによって返済不能に陥るほどの多額の借金を作った場合や、他人を騙してお金を借りたなどの悪質な事情がある場合には、裁判所に自己破産の申立てをしても免責を許可されないケースがあります。

任意整理(特定調停を含む)

任意整理とは、弁護士や司法書士が債権者と交渉し、残っている借金を分割返済する内容で、債権者と債務者が合意する方法です。

任意整理は裁判所を介した手続きではないため、法的な強制力はありません。そのため「任意」の整理なのです。

しかし、債権者が消費者金融会社や信販会社、銀行などの金融機関である場合には、残っている借金を3年間で分割返済し、弁護士や司法書士が任意整理交渉について債務者から受任したあとの利息や遅延損害金を免除するという内容であれば、合意に応じるという慣行が成立しており、任意整理を利用するメリットはあります。

また、利息制限法違反となる過大な利息で顧客にお金を貸し付けている消費者金融会社などが債権者の場合には、過払い金返還請求をすることによって、任意整理手続きのみで債務者にとっても負担感のない借金返済が可能となるケースもあります。

なお、任意整理は借金の元本を3年間で完済することを前提に交渉されるため、3年間で完済することが困難な場合には合意が不成立となるケースもあります。一方では、債務の一部を減額することによって任意整理交渉が合意するケースもあります。

さらには、任意整理に類似する仕組みとして、裁判所の調停手続きを利用して債権者と和解する「特定調停」があります。特定調停は、弁護士や司法書士に代わって裁判所が債権者と債務者の間に入る形となり、基本的な考え方は任意整理と変わりません。

個人再生

個人再生は、任意整理を行うことは困難であるものの、自己破産の申立てをすることも避けたい人のために、この2つの債務整理手段の中間的な仕組みとして創設された制度です。

個人再生は、住宅ローンなどを除く借金の総額が5,000万円を超えない個人で、借金返済が困難となる恐れのある人が利用できる制度です。そして、個人再生の手続きには、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があります。

個人再生とは

小規模個人再生

この手続きを利用できる債務者は、破産の原因が生じる恐れのある者のうち、住宅資金特別条項の定める債権以外の再生債権(一般債権)の金額が5,000万を超えず、継続的に収入を得ることができる個人の債務者です。

小規模個人再生は、主に個人事業主を念頭に置いて設けられた制度ですが、定期的な収入を得ることのできる人であれば、給与所得者等再生を利用できるサラリーマンなども利用可能です。

小規模個人再生における再生計画案は、原則として3年間(特別の事情がある場合には5年間まで延長可能)で、法律上の最低弁済額以上の金額を返済できなければいけません。具体的には以下の金額です。

  • 一般債権の総額が100万円未満のときは、一般債権の総額
  • 一般債権の総額が100万円以上で500万円未満のときは、100万円
  • 一般債権の総額が500万円以上で1,500万円未満のときは、一般債権の総額の2割
  • 一般債権の総額が1,500万円以上で3,000万円未満のときは、300万円
  • 一般債権の総額が3,000万円以上のときは、一般債権の総額の10%

給与所得者等再生

小規模個人再生と異なり、過去7年間に破産法に基づく免責決定を受け、または再生計画案の認可を受けたことがある場合には、給与所得者等再生の申立てをすることはできません。これは、給与所得者等再生で再生計画を遂行した場合か、個人再生手続きでハードシップ免責を受けた場合に限ります。

なお、給与所得者等再生手続きにおける再生計画案では、小規模個人再生の要件に加えて、可処分所得の2年分以上の金額を返済しなければならないと定められています。しかし、給与所得者等再生の場合は、債権者の反対決議を経る必要はないため、法律上の要件を満たしていれば確実に再生計画案の認可を得ることが可能です。

住宅資金貸付債権に関する特則とは

個人再生の申立てをしようと考えている人で、住宅ローンの返済が困難となっている人が利用できる手続きです。これは、住宅ローンの返済を継続させることができるように返済スケジュールを組みなおし、住宅を手放さずに済むようにする制度です。

小規模個人再生と給与所得者等再生のいずれのケースでも再生計画に明記して利用することができます。

個人再生手続きの方法

個人再生の手続きは、小規模個人再生や給与所得者等再生のいずれでも基本的には同じです。

まず、自分の住所地を管轄する地方裁判所に「再生手続き開始の申立て」をします。すると、裁判所は申立書やその添付書類を審査し、審問手続きで申立人から事情聴取した結果、申立人に個人再生手続きを利用する要件を満たしていると判断した場合には、再生手続きの開始決定をします。

その後、各債権者に通知し、債権額の届け出をしてもらうなどの手続きを経て、再生債務者(申立人)は再生計画案を作成します。再生計画案は、総債務額に対して一定以上の金額を各債権者に対して原則として平等の割合で、原則3年間の期間を定めて、裁判所の認可を受けます。

このコラムが気に入ったら
ぜひ「いいね!」をお願いします♪

みんなに役立つ情報をお届けします。

あわせて読みたい関連コラム

掲載中のコラムを見る

成長因子 育毛