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家を手放したくない!住宅ローン特別条項の特徴とは?

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2018.01.16

個人再生の住宅ローン特別条項の特徴

マイホームを手放さずに借金を整理できる

住宅ローンを借りてマンションや一戸建て住宅を購入した個人事業主やサラリーマンが、クレジットカードを使ってショッピング枠を使い切るほど買い物をしすぎた結果、決済期限にショッピング代金を返済できなかったり、クレジットカードのキャッシング枠を用いて借入金利18%で多額の借金をした挙句、返済期日に滞納してしまうケースがあります。

多額のショッピング枠利用が原因で決済代金を返済できない場合や、クレジットカードのキャッシング枠を利用した結果、借金を返済できない場合、これが原因となって住宅ローンの返済も困難となってしまい、実際に住宅ローンの返済を滞納してしまうケースも存在します。住宅ローンを含めて借金の返済が困難となれば、債務整理をするしか方法はありません。

しかし、せっかく銀行から住宅ローンを借りてマンションや一戸建て住宅を購入したにもかかわらず、わずか100万円や150万円の債務を返済できないことが原因で自己破産を申し立てたり、任意整理に追い込まれ購入したマンションや一戸建て住宅を手放さなければならなかったりするのは、債務者としては債務整理に踏み切ることに躊躇してしまいます。

ところがサラリーマンや個人事業主で、住宅ローン以外の債務残高が5,000万円を超えないなどの要件を満たしていれば、マイホームであるマンションや一戸建て住宅を手放すことなく債務整理を行う方法があるのです。それが、個人再生の住宅ローン特別条項です。

個人再生手続きを利用して再生計画案の中に住宅ローン特別条項を定めることによって、住宅ローンが残っているマイホームを、自己破産や任意整理にともなう競売から守ることができ、マイホームを手放すことなく経済的な再建を果たすことができるのです。

なお、個人再生手続きを利用するには、一定金額の継続した収入と返済能力を保有していることなどが条件となります。

小規模個人再生でも給与所得者等再生でも利用可能

住宅ローン特別条項は、正式には住宅資金貸付債権に関する特則といいます。この制度の適用範囲は限定されていないことから、小規模個人再生や給与所得者等再生でも利用することが可能です。

この特則を利用するにあたっては、独自の申立書は必要ありません。小規模個人再生や給与所得者再生手続きの申立てをする際に、あらかじめ申立書と債権者一覧表にその旨を記載すれば良いのです。具体的には、債権の種類として「住宅ローン」と記載し、「住宅資金特別条項を定めた再生計画提出の予定がある」旨を記入するのです。

住宅ローン特別条項が適用されるための要件

再生債務者(当事者)に関する要件

再生債務者は個人でなければならず、法人が利用することはできません。また、再生債務者が住宅(建物)を所有していなければなりません。再生債務者が建物の敷地を所有しているだけでは、住宅ローン特別条項を利用することはできません。

なお、夫婦で共同購入した場合は、それぞれが住宅所有者として住宅ローン特別条項を利用することができます。

住宅に関する要件

建物の床面積の2分の1以上が、自己の居住の用に供されていることが必要です。店舗と併用している住宅や、自宅兼賃貸住宅などの場合も、自宅以外の用途に供される部分の面積が床面積の2分の1未満の場合には利用可能です。

また、住宅(建物)に住宅ローンの債権者もしくは保証会社による抵当権が設定されていることも必要です。そして、住宅(建物)に住宅ローン以外の債権のための抵当権などが設定されていないこともポイントです。具体的には、事業資金の借金の担保として住宅に抵当権を設定した場合には、住宅ローン特別条項を利用することはできません。

さらには、住宅の敷地にも住宅ローンの抵当権が設定されている場合には、住宅ローン以外の債権のために、住宅ローンの抵当権よりも優先順位が低い抵当権が設定されていないことも必須です。

住宅ローンに関する要件

住宅(敷地を含む)の建設や購入、または改良に必要な資金の借入であり、分割払いであることが必須です。

その他の要件

住宅ローンが保証会社により代位弁済された場合には、代位弁済後6ヶ月を経過するまでのあいだに個人再生手続き開始の申立てをすることが必要です。住宅ローンの返済が滞納されると、保証会社が住宅ローンの債務者に代わって銀行などの金融機関に返済をする場合があります。これを代位弁済といいます。

代位弁済が実施されたあとでも6ヶ月以内に個人再生手続きの申立てを行えば、住宅ローン特別条項を利用することができます。この期間内に個人再生申立てを行い、再生計画の認可決定があると、いったん金融機関から保証会社に移った住宅ローン債権が、再び金融機関に戻ります。

住宅ローン特別条項には4種類ある

期限の利益回復型

住宅ローンの返済を滞納して「期限の利益(期限がくるまでは債務の履行を請求されないこと)」を失った場合には、期限の利益を失っていなければ再生計画の認可が決まったあとに支払期限が到来する分の元本と利息は、従来の定めどおりに返済し、再生計画が認可される以前に生じた元本と利息、および認可時までの遅延損害金は一般債権と同じ弁済期間内(原則3年、最長で5年)に支払うというものです。

なお、住宅ローンの滞納がない場合には、単に従来通り返済を続けることになります。

リスケジュール型

期限の利益回復型による個人再生計画遂行の見込みがない場合には、住宅ローンの返済期限を10年間まで延長させることができます。

元本猶予期間併用型

期限の利益回復型でも、リスケジュール型でも個人再生計画を遂行できる見込みがない場合には、一般債権の弁済期間内で定める期間(元本猶予期間)は、住宅ローンの元本の一部および利息のみを返済するという条項を定めることもできます。

この場合、もともとの住宅ローン契約で元利均等の月払いの返済と定められていれば、住宅ローン特別条項の適用においても元利均等の返済となります。

同意型

住宅ローンの債権者の同意があれば、最終弁済期限である年齢が70歳以上となる条項や、一定期間は利息だけを返済するという条項、それに遅延損害金を免除する条項などを定めることも可能です。実際に債権者が同意する内容としては、返済期間の延長や、住宅ローンのボーナス払いを取りやめるという内容が挙げられます。

住宅ローン特別条項を定めた再生計画は裁判所の認可要件が厳しい

住宅ローン特別条項を定めた再生計画案については「再生計画が遂行可能であると認めることができないとき」には、再生計画不認可の決定をするものとされています。このため「再生計画遂行の見込みがない場合」にのみ不認可となる通常の個人再生手続きよりも、裁判所の認可要件が加重されています。

次の要件のうち、ひとつでも該当する要件があると、住宅ローン特別条項を定めた再生計画案は認可されません。

  • 再生手続きや再生計画が違法
  • 再生計画の決議が再生債権者の一般の利益に反する
  • 再生計画が遂行可能であるとは認められない
  • 再生債務者が守ろうとしている住宅や敷地の使用権を失う可能性が高いと見込まれる
  • 再生計画の決議が不正な方法によって成立

さらには、マイホームに対して税金の滞納処分としての差押さえがされている場合など、ほかの原因によって再生債務者がマイホームを失う可能性が高い場合も、再生計画案は不認可となってしまうため注意が必要です。

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